いま求められるワークスタイル変革とは?取り組む前に知っておきたいこと

いまや国を挙げて従来の働き方を変えようという動きがでています。「ワークスタイル変革」や「働き方変革」という言葉を新聞やビジネス雑誌などでよく目にするようになりました。
しかし、「ワークスタイル変革」が、実際どのようなものかを理解しているでしょうか。
なんとなく「これまでどおりの働き方ではいけないな」と認識していても、「なぜ、ダメなのか」「具体的にどうすればいいのか」を明確にできていないのではないでしょうか?
そこで、最近の統計を用いながら、ワークスタイル変革が求められる背景と、それがもたらすメリットについて説明します。

時代とともに変化する「ワークスタイル」

「ワークスタイル」という言葉をテレビや新聞、インターネットなどでよく目にしますが、いったいどのようなものなのでしょうか?
そのまま直訳すれば「働き方」となりますが、あまりにも漠然としています。
では、日本人の働き方というと、どのようなイメージが湧くでしょうか?
第二次世界大戦を終え、高度成長期を迎えて先進国の仲間入りを果たした日本人は、それこそ昼夜を問わず働きました。朝早くから会社に出勤し、遅くまで残業して深夜に帰宅するというのが当時の代表的な働き方だったといえるでしょう。
しかし、現在ではその働き方も多様化しつつあります。フレックスタイムの浸透、インターネットの発達、女性の社会進出などを背景にし、朝いっせいに仕事をはじめ、夜いっせいに仕事を終えるような単一の働き方だけでなく、さまざまな働き方を柔軟に受け入れようという傾向が生まれてきました。

なぜ、いま「ワークスタイル変革」が必要とされるのか

働き方に対する考え方の変化だけではありません。社会構造や労働環境の変化により、従来の「働き方」では、企業としてうまく機能しなくなってきているのです。
日本企業が抱える問題として、以下の2つがあります。

少子高齢化と労働力人口の減少

少子高齢化が進む日本では、生産年齢人口(15~64歳)は減少の一途をたどることが予想されています。
総務省によると2030年の生産年齢人口は6773万人ですが、2060年には4418万人まで減少する見通しです。
出産・育児だけでなく、介護による離職も増加傾向にあり、企業では人材の確保が重要課題となっています。

低い労働生産性

労働力人口の低下と連動して消費人口も減少しています。

そのため、業種を問わず海外へと市場を求める動きが今後加速するわけですが、そうなると海外企業としのぎを削ることになります。
ところが、日本の労働生産性は低く、時間当たり労働生産性はOECD加盟国のなかでは35か国中20位、主要7か国のなかでは最下位の状況が続いているのです。

働ける人が少なく、生産性も低ければ、企業の競争力が低下し価値が下がることは目に見えています。
以上のような課題を解決し、成長を続けるためには、仕事のやり方を見直すしかありません。同時に働く人の価値観の変化や、育児や介護といった人生で避けては通れないものにも対応できるような、新しいワークスタイルを提案していく必要があります。
このような働き方を変えようという動きがワークスタイル変革と位置づけられています。

どのように「ワークスタイル変革」すればいいのか?

ワークスタイル変革の基本は、社会の変化に柔軟に対応して働き方を変え、一人ひとりが働きやすいと感じる環境を整備して、働く人の能力を引きだすことにあります。
そのため、変革の方向性は「いつでもどこでもオフィスと同じように働ける環境」を生みだすこと、つまり働き方の自由度を高めることといえるでしょう。
ワークスタイル変革にあたって具体的に着目したいポイントは以下の3つです。

社内制度の改革

「いつでもどこでもオフィスと同じように働ける環境」を実現させるためには、人事評価の基本を変える必要があります。現状では上司の目の届くところで仕事をしていないと、どうしても「あいつはサボってばかり」と見られがちです。
今後は労働時間ではなく、業務内容重視の評価をするような社内制度の整備が求められます。人事評価制度や就業規則だけでなく、組織構造そのものを考えなおす必要があるかもしれません。

IT機器の活用

ワークスタイル変革のインフラともいうべきものがIT機器です。タブレットやスマートフォンといったデバイスの多様化、充実したネットワーク環境、クラウドサービスの進展などにより、時間と場所にとらわれることなく、オフィスとほぼ同じ環境で仕事をすることが可能になりました。
これらを活用することにより、移動時間や労働時間を短縮することができ、よりフレキシブルな働き方が実現するでしょう。

オフィスの再構築

ワークスタイル変革が進むにつれ時短勤務や在宅勤務を希望する社員の増加が予想されます。このようなフレキシブルな働き方に対応して、オフィスも再構築することが必要です。
その方法のひとつとしてオフィスのフリーアドレス化があります。これは従来のように固定席を設けず、その日の業務内容に合わせて空いている場所に座るというオフィスの新しいスタイルです。
オフィスコストを削減できるほか、ほかの部署の社員と隣り合って座ることで、コミュニケーションの活性化が進むことも期待できます。
また、オフィスに保育施設を併設し、子育てしやすい環境を整える企業も増えてきています。

目標とするワークスタイルの実現をめざして

ワークスタイル変革のゴールは、働き方の自由度を上げるように職場環境を整備して、生産性を向上させることです。それにより優秀な人材の確保という大きなメリットも得られるでしょう。
ただ、上の3つの取り組みを単発で導入しても、ワークスタイルが変革されるわけではありません。
例えば「在宅勤務を認めた」だけで働き方が変わるでしょうか? 「在宅勤務を認める」ことで「働き方を○○に変える」というビジョンがないことには、社員の行動を会社側が把握できない、社員同士のコミュニケーション不足に陥るなどの弊害が生まれてしまいます。
現場の問題を的確に把握したうえで、目標とするワークスタイルを定め、段階的にかつ連動させながら上記のような取り組みを実施していくことが必要でしょう。
そのためには、経営トップがワークスタイル変革の必要性を理解し、率先して現場と一体となった改革を進めていく覚悟を持つことも重要です。
企業が成長を続けるためにも、ワークスタイル変革の取り組みを進めてみてはいかがでしょうか。

参考:

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